インターネットの利用の仕方を考えるドキュメンタリー「SNS-少女たちの 10 日間-」

インターネットを利用して未成年の少女に行なわれる成人男性の性的暴力のリアルがドキュメンタリーとして包み隠さず映画になった!オススメというよりは大人は一度見て考えて欲しいそんな作品。

あらすじ

©2020 Hypermarket Film, Czech Television, Peter Kerekes, Radio and Television of Slovakia,
Helium Film All Rights Reserved.

成人女性が未成年という設定のもとSNSへ登録すると、どういったことが起こるかを検証したドキュメンタリー。巨大な撮影スタジオに作られた3つの子ども部屋に、幼い顔立ちの18歳以上の3人の女優が集められ、彼女たちは12歳の女子という設定のもと、SNSで友達募集をする。その結果、彼女たちにコンタクトをしてきたのは、2458人もの成人男性だった。精神科医、性科学者、弁護士や警備員など専門家による万全のケアのもと、撮影は10日間にわたり続けられた。撮影されているとは気付かず、何も知らずに卑劣な誘いを仕掛ける男たち。彼らの未成年に対する容赦ない欲望の行動は徐々にエスカレートしていく。

作品情報

©2020 Hypermarket Film, Czech Television, Peter Kerekes, Radio and Television of Slovakia,
Helium Film All Rights Reserved.

公開日
2021年4月23日

上映時間
104分

監督・キャスト
監督::バーラ・ハルポヴァー、ヴィート・クルサーク
原案: ヴィート・クルサーク
主要キャスト: テレザ・チェジュカー、アネジュカ・ピタルトヴァー、サビナ・ドロウハー

予告編

公式サイト

映画『SNS-少女たちの10日間-』オフィシャルサイト (hark3.com)

感想レビュー

©2020 Hypermarket Film, Czech Television, Peter Kerekes, Radio and Television of Slovakia,
Helium Film All Rights Reserved.

本作はとても質の悪いドキュメンタリーであった。(本作への最大の賞賛の言葉である)現代社会においてインターネットとのつきあい方を子供に教える大人としては薄々は知っていたけれど直視することのなかった目を覆いたくなるような事実がそこには詰め込まれた10日間であった。

あらすじを読んだ段階で嫌な予感はしていたが予想以上に突きつけられるリアルは精神的に辛く感じるものだった。幼い子供に忍び寄る成人男性による「いたずら」はリアルな世界だけではなくインターネットを通じて始まりリアルへと繋がっていくこともあるのだと知り恐怖は増した。

中高生の女の子は少しずつ体が成人女性のような姿へと近づいていく。だけど中身はまだまだ全てのことを自分一人で判断して責任をとるほどには経験値も浅く時間をかけて理解する時期なのだ。そんな繊細な少女と呼ぶべき時期に群がる成人男性の恐怖は計り知れないものだった。

自分が中高生の時代にはここまでインターネットが発展していなかったこともありこれほどの恐怖が現代の子供には隣り合わせのものなのかと思うとどうやって自分の子供にインターネットを利用させたらいいのか親としても深く考えさせられた。正直、正しい答えはみつからずとにかくインターネットで友達を捜すことへのリスクという課題だけが壁のようにたちはだかる結果となった。

まだ、実際にあったことはないけれどSNSにコメントをくれる人がいることに嬉しく思うこともあるしインターネットは正しい利用の仕方をすれば世界中の人と繋がることの出来る素晴らしい技術であることは忘れてはいけない。年齢制限がある作品ではあるがインターネットを利用するすべての人がある一定の時がきたら一度はみるべき作品だ。

映画の評価
ハラハラワクワク
(5.0)
ドキドキ
(4.0)
考えさせられる
(5.0)
笑える
(1.0)
泣ける
(3.5)
総合評価
(3.5)

まとめ

©2020 Hypermarket Film, Czech Television, Peter Kerekes, Radio and Television of Slovakia,
Helium Film All Rights Reserved.

インターネットがなくてはならない生活の一部となっている現代において少女への魔の手はこのような方法でまでしのびよっているのかと驚くと共に全く知らなかったとは言えない事実。見るのが怖くて積極的にみなかった事実をドキュメンタリーという形で生々しくみせつけられる為とても鑑賞後の気分はどんよりするけど知るべき内容なのでメンタル的に元気な時にみてほしい。

(文:編集長)

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