あらすじ
19歳のジャックと17歳のリザ、10歳のマティスの3きょうだいは突然両親を失うという悲劇に見舞われる。悲劇に直面した3人の反応は様々で…。唯一成人しているジャックは10歳のマティスの後見人になり、リザは南仏へと旅立ち、それぞれの新しい生活が始まる。大人になりきる前に弟の責任を負うことになってしまったジャックは、葛藤しながらも健気に前に進もうとする。
クロスレビュー

突然の両親の死と向き合うことになる3人のきょうだい。最初、弟がロン毛で可愛い顔してるので口の悪い女の子かと誤解してしまった。1番上の兄は19歳でフランスの成人は18歳ということで一家の大黒柱に突然なった兄は家の細々したことから小学生の弟の保護者まですべてを任される。手放しに任されるのではなく「目」と呼ばれる伯父のなんともゆるい監視下におかれることとなる。伯父の態度はきょうだいを考えての優しさではないと感じて切ない気持ちになる。そこが妙にリアルで現実味がある。親の死と向き合い成長しようともがく姿に心苦しくも生きることの意味や日々の生活を充実したものにしたいと思わせる良作。
成人扱いとはまだ10代のジャック、子供と大人の間の存在として揺らぐリザ。子供ながらいろいろと察してしまうマティスの描かれ方がリアル苦境に立ち向かうことで、自然と“オトナ”になることを求められる戯れる時が実にと思想をうというか、無邪気に子供っぽさを見せるだけに切なさを感じさせます。どんなに大変で思い通りでなくても時間は前に進んでいき、最後に家族を引っ張て行くのがマティスのピュアな感情という結末は、決して軽くはない物語の締め方としてとても希望と明るさを感じ増させます。
作品データ

原題/Just Kids
制作年/2019年
制作国/フランス
時間/104分
レイティング/PG-12
ジャンル/
受賞歴/
原作/
配給/
監督/Christophe Blanc
出演/Kacey Mottet Klein、Andrea Maggiulli、Anamaria Vartolomei、Angelina Woreth