素晴らしき興奮『ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』

ディエゴマラドーナ二つの顔

昨年11月に急逝した、伝説のサッカー選手ディエゴ・マラドーナの生涯を紐解くドキュメンタリー。私見ながら、傑作と呼びたい作品!
筆者のようなサッカーファンはもちろん、サッカーをご覧にならない方にも、一人のスターが掴んだ栄光と挫折は胸に迫るハズ。
舞台となるイタリアはナポリの空気感もご紹介します。

作品情報

公開日
2021年2月5日(予定)

上映時間
130分

監督・キャスト
監督:アシフ・カパディア
出演キャスト:ディエゴ・マラドーナ

予告編

公式サイト
映画『ディエゴ・マラドーナ 二つの顔』オフィシャルサイト
http://maradona-movie.jp

感想レビュー

史上最高のサッカー選手と呼ばれながら、スキャンダル製造機のごとく話題を振りまいてきたディエゴ・マラドーナ。アルゼンチンの貧困地域に生まれ育ち、スター選手への道を走り抜けた先に待っていたものとは、何だったのか。
本作は500時間に及ぶ当時の記録映像と写真で構成されています。ということは、観客はリアルタイムでマラドーナの動向を目撃しているような臨場感に包まれるわけです。
特に、類まれな運動能力をこれでもかと見せつけるプレイシーンには、大興奮!

まさに神。ワールドカップの伝説の「5人抜き」「神の手ゴール」は元より、現在のように海外サッカーを観ることの出来なかった時代の貴重な試合映像も見せてくれるから嬉しい! アルゼンチンのサッカーは以前から「早い!うまい!汚い」と揶揄されているのですが、ひとえにマラドーナのイメージによるものだったと実感。

神と呼ばれた男が、一夜にして「悪童」と罵倒された背景など、同時代に生きていても見ることの出来なかった素顔や苦悩は、衝撃的です。一方で、家族に向けられる優しい瞳が印象的。

ディエゴマラドーナ二つの顔
(C)2019 Scudetto Pictures Limited

マラドーナの成功と苦悩の中心地は、イタリアのナポリ。当時はマフィアの巣窟。私事ながら筆者がナポリを旅したのは10年ほど前でしたが、財布に気を付けてというレベルではなく、「ツアーバスから一人で降りたら殺されます」とガイドさんに釘を刺された思い出が。
アシフ・カパディア監督(『AMY エイミー』でアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞受賞)はイギリス人ですがマラドーナの一生を通して、そんなイタリア国内の問題にも切り込んでおり、確かな視点を感じます。

映画の評価
ハラハラワクワク
(5.0)
ドキドキ
(5.0)
考えさせられる
(4.0)
笑える
(1.0)
泣ける
(4.0)
総合評価
(5.0)

まとめ

ディエゴマラドーナ二つの顔
(C)2019 Scudetto Pictures Limited

試合相手にリスペクトなど無かった時代です。1人の貧しい青年が家族の命運をかけてイタリアに渡り、民衆の私利私欲や薬物に翻弄された姿です。
神に愛され、神になり、神の嫉妬を受けたディエゴ・マラドーナ。ファンであってもファンでなくても、人懐こいディエゴの笑顔がきっと、胸に焼き付くことでしょう。

(文:キタコ)

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