あらすじ
「マッドマックス 怒りのデス・ロード」のトム・ハーディが、“暗黒街の顔役”と恐れられた伝説のギャング、アル・カポネを演じた伝記映画。「クロニクル」のジョシュ・トランクが自らのアイデアを基に脚本・監督を務め、カポネの知られざる最晩年を新たな視点で描き出した。1940年代、長い服役生活を終えたカポネは、フロリダの大邸宅で家族や友人に囲まれながらひっそりと暮らしていた。かつてのカリスマ性はすっかり失われ、梅毒の影響による認知症が彼をむしばんでいる。一方、FBIのクロフォード捜査官はカポネが仮病を装っていると疑い、1000万ドルとも言われる隠し財産の所在を探るべく執拗な監視を続けていた。カポネの病状は悪化の一途をたどり、現実と悪夢の狭間で奇行を繰り返すようになっていく。共演に「ハウス・ジャック・ビルト」のマット・ディロン、「ダンケルク」のジャック・ロウデン、「ツイン・ピークス」シリーズのカイル・マクラクラン。
感想レビュー

やはり、こういう暗いカリスマ性を持った役を演じさせるとトム・ハーディは実にハマります。同じギャングや犯罪者を演じた「レジェンド」や「ブロンソン」などや「ダークナイト・ライジング」のベインや「ヴェノム」の時の確固たる存在感も忘れられません。
今回演じたのは伝説のギャングスタ―のアル・カポネ。しかも、その時の最晩年にだけ焦点を集めて語るという面白いスタイルになっています。周りにいる人たちがどこか芝居がかっている(実際にお芝居の部分があるわけですが)ことで際立つ孤独なカリスマという役がトム・ハーディの持つ資質とぴたりと合っていて物語を牽引します。
もう一点、本作で注目したいのが監督がジョシュ・トランクであると言うこと。2012年の低予算SF映画「クロニクル」で大きな注目浴び、アメコミ映画のリブート企画「ファンタスティック・フォー」を任されました。しかし、作品は批評・興行両面で大失敗となってしまい、監督キャリア自体の危機にまで陥りました。いろいろな企画・作品名が挙がっていましたが、その後パタリと音沙汰がなく、心配しておりました。注目の才能がハリウッドによって消費されてしまったのかなと思っておりました。そんな中でまさかの異色の伝記映画で5年ぶりに長編映画監督復帰、一安心です。
作品データ

原題/Capone
制作年/2020
制作国/アメリカ・カナダ合作
時間/104分
ジャンル/伝記
受賞歴/
原作/
配給/アルバトロス・フィルム
監督/ジョシュ・トランク
出演者/トム・ハーディ、マット・ディロン、カイル・マクラクラン
[…] 映画の評価ハラハラワクワク (4.0)ドキドキ (3.5) 考えさせられる (4.0)笑える (1.0)泣ける (3.5)総合評価 (4.0) 編集長のひとりごと第1話「カポネ」 村松の映画に一言第1話「カポネ」 […]