あらすじ
日本では監督2作目の『最初で最後のキス』が公開され、脚本家(『明日のパスタはアルデンテ』『ミラノ、愛に生きる』)、作家、翻訳家としても活躍する多才なイヴァン・コトロネオの第一回監督作。1970年代のナポリで、大家族の浮き沈みが笑いに包まれながらしっとりと描かれます。9歳のペッピーノには、自分がスーパーマンだと信じている風変わりな従兄がいました。ちょっと騒々しくも微笑ましいベッピ―ノの家族でしたが、その従兄が突然亡くなってしまったことで、調和は崩れ始め、ペッピーノは先行き不安な生活に向き合うことになる。
クロスレビュー
2011年ローマ国際映画祭コンペティション部門出品。心の中に架空のヒーロー=イマジナリーフレンドがいるというと最近では『ジョジョ・ラビット』を思い出させますね。今回は従兄がスーパーマンとして登場します。イタリアでもそれなりにポピュラーな存在なのでしょうか?クリプトナイトという弱点の意味が分からないとちょっと戸惑うタイトルですね。家族の諸々の出来事が主人公の少年ペッピーノ共っとリンクしていて、それがさらに従兄と絡めばよかったのかなとも。少し惜しい気がする作品です。
家族問題をコミカルで包んだ多才コトロネオ監督デビュー作。コメディと思って観ると戸惑う恐れがあり無心鑑賞が正解。オシャレが度を超しており流石イタリア。少年が中心なのに子供への悪影響度100%。アメコミモチーフは愉快で各人の生き様が逞しい。イタリア語が分かれば楽しさ増した筈で悔しいです。
作品データ
原題/La kryptonite nella borsa
製作年/2011年
製作国/イタリア
時間/98分
ジャンル/ファンタジー、ドラマ
監督/イヴァン・コトロネオ Ivan Cotroneo
出演/ヴァレリア・ゴリーノ、クリスティアーナ・カポトンディ、ルカ・ジンガレッティ、リベロ・デ・リエンツォ